初期研修医の確保に苦労するも、専門科目研修を充実させて巻き返し

従来のスーパーローテート方式を廃止

初期研修医の確保に苦労し、採用人数は毎年、募集定員を大きく割り込み、同大の医学部卒業生の大半も他の病院を選んでいる岡山大学病院

この状況が続けば、後期臨床研修医はもちろん、医局員の大幅な減少にもつながりかねないとして、教育体制の刷新が急務となっています。

そこで、従来のスーパーローテート方式を廃止し、先端医療が充実している大学の強みを活かして専門性に特化する研修方針を打ち出しました。

具体的には、専門研修に充てる期間を最大限確保します。履修する診療科を内科6ヶ月、救急3ヶ月、地域医療1ヶ月、選択必修(2科目)を3ヶ月とし、残りの11ヶ月は、各研修医が将来専門したい診療科での研修に充てます。また、専門研修は1年目でも履修できるようになっています。

必修化の研修の際も、専門性を考慮します。例えば内科の研修時であれば、泌尿器科を希望する人には腎臓内科を、外科を希望する人には術後患者の内科的管理を主体に指導するといった具合です。

こうすれば、希望する科と他科のかかわりについても常に考えながら、知識や手技を習得できます。また、希望する診療科の医師を相談役として任命し、早期から専門科目に触れられる環境を整えています。

さらに、専門科目により深く探求してもらうために、研修中でも大学院に進学できる体制を整備。併せて奨学金制度も創設しました。これにより、研修修了後も大学に残ってもらい、常勤医の充実を図ることも期待できるというわけです。

教育の質を上げるため、指導医の育成にも力を注いでいます。各診療科の若手医師が指導方法を評価する委員会を定期的に開いているほか、有能な指導医には肩書きや報酬などのインセンティブを用意しています。